ボン・ボヤージュ便り

フランス・イタリア スリ事情


スリは一瞬…要注意

 海外旅行中のトラブルで多いのは、スリや置引。特にフランスやイタリアはスリが少なくないといいます。
 ミラノに行った友人は、赤ん坊を抱いた女性が施しを求めて来たので、少しお金をやろうと財布を出しました。そのとたん、財布ごとひったくられたそうです。別の友人も三ヶ月前、フィレンツェのヴェツキオ橋の上で、後ろから来た男たちに、無理やりショルダーバッグを奪われてしまいました。

 彼らは仕事でいつも海外を訪れる、いわば旅のベテラン。普段とてもしっかりした人たちです。それでもスリは、ほんのちょっとしたスキを狙ってくるのです。

 あまり披露したくないのですが、私も6年前、パリの、のみの市でスリに遭いました。買い物の後、店の老婦人と身ぶり手ぶりで会話を楽しんでいた時のこと。色の浅黒い男がいきなりぶつかってきて、私のジャケットの肩の辺りに、火の付いたたばこを押しつけて来ました。驚いてたばこを振り払いわれに返ると、ポケットの中の財布も男も消えていました。
 幸い、財布の中はお釣りの200フランだけだったのですが、まるでマジックのような一瞬の出来事でした。それから貴重品には注意深くなりました。

 もしスリに遭った場合でも、被害を最小限に抑える工夫が大事。食事代や交通費など、その日に使う少額のお金は小さい財布に入れて、上着のポケットやショルダーバッグの中に分けておきます。パスポートや予備の現金は、Dシャツといって、腹部にドラえもんのようなポケットの付いたシャツの中にしまっておくといいでしょう。貴重品入れは、首から下げる、腰に巻くなどいろいろなタイプがあります。

 スリの話で少し怖がらせたかもしれませんが、「行くのをやめようかな」なんて思わないでください。イタリアやフランスは、街も文化も食事も人もみんな魅力的。例えスリに遭ったとしても、なお十分に訪れる価値のある国です。(旅行用品専門店ボン・ボヤージュ 店長・和泉敏)

(熊日日々新聞・夕刊2000年8月23日号掲載)

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