ボン・ボヤージュ便り

世界のタクシー事情


憎めないタクシー運転手

 タクシーは旅先でよく使う乗り物の一つですが、国によって事情はさまざま。日本のようにメーター通り料金を払えばいいなんて国は、ほとんどありません。
 一番、印象に残っているのはギリシャのタクシー。ドアも座席もガタガタで、カーブを曲がるたびに、壊れそうな音がするのです。
 大変なタクシーに乗ってしまったと思っていたら、目的地とは全く違う場所に止まりました。すると突然、知らない人が助手席に乗り込んできて、運転手と話し始め、タクシーはそのまま走り出しました。わけが分からず不安に思っていると、その人はお金を払って降りていきました。ギリシャのタクシーは相乗りだったのです。

 ギリシャでは、大きな荷物があったり、空港から乗った場合は料金を追加されます。それ以外にも曜日や時間帯など、乗るたびにいろんな理由で追加料金を請求されます。もうどこまで信じていいのか分かりません。旅行者風の人がタクシーを降りて怒っているのを何度も目撃しました。

 プラハの運転手はとても愛想が良く、街や気候について詳しく説明してくれました。親切な運転手で良かったと喜びながら料金を払うと、お釣りが返ってきません。あきらかにチップよりも多い金額でしたが、気の弱い日本人旅行者の私は、運転手の満面の笑みを見ると、お釣りを要求できませんでした。

 タクシーでぼったくられないため、事前に案内書やホテルで料金の相場を聞いておくことが必要。メーターのないタクシーでは、乗る前に値段を交渉します。行き先を書いた紙を見せたり、少額のお金を準備するといいでしょう。  それでも、韓国ではメーターを倒さずに走り始めたので、倒すように注意すると、メーターは壊れていると言われ、台湾では道を間違えたふりをして、さんざん遠回りされてしまいました。
 あの手この手で料金をごまかそうとする運転手たちには、ほとほとあきれてしまいます。でも、不思議と憎めない人たちも多いのです。次はどんな運転手に出会ってしまうのでしょうか。(旅行用品専門店ボン・ボヤージュ 店長・和泉勝美)

(熊日日々新聞・夕刊2000年9月20日号掲載)

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