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■「記念」の旅は高・周・長 学生の海外旅行のスタイルは大きく変わってきている。円高などを背景に学生が海外に積極的に出かけ始めたのは1980年代の半ばから。「海外旅行は特別なものといったイメージが強かったため、卒業旅行として1ヶ月近くかけて欧州や米国を周遊するという人が多かった」と、95年までJTBの学生向け旅行会社、地球倶楽部社長を努めた細村陽也氏は振り返る。95年の売れ筋は23日間でドイツ・ロマンチック街道とフランス、スペインを周遊するツアー。価格も29万8000円と決して安くはなかった。 一方、今回のランキングに入ったツアーを見ると、日程は1週間に満たないものが多い。「在学中に何度も海外旅行に出かける学生も少なくないため、長期間の旅行にこだわらなくなった」(細川氏)ことが背景にある。卒業の新しいトレンドとして、同伴者を替えて短期間の旅行に2度出かける大学生も増えている。 かつては「自由に行動できない」と大学生に敬遠されていた添乗員付ツアーも、短い時間で効率的に観光したいというニーズが高まっていることから、大手各社が力を遺レ始めた。 米国方面は2001年9月の同時多発テロ以降、人気が落ちている。1964年4月に海外旅行が自由化されて、今年で40年。今年の海外渡航者数は、SARSなどで大きく落ち込んだ前年に比べ23%増の1650万人にまで回復すると、JTBではでは予想している。(中野圭介) |
2004年2月6日<流通新聞> |
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